現在の三角点の役割り |
かつては地図作成や道路建設、都市開発などに多大な貢献をした三角点だが、現在では航空写真や衛星写真にとって代わられ、三角測量が行われることもなくなった。
しかしながら、地震予知のための地殻変動調査では、同一測定地点での長期にわたる観測が不可欠だ。百年にもおよぶ測量資料が蓄積されいる永久標識・三角点は、地震国である日本にとって貴重な財産である。 |
三角点を大切に |
多くの山々の頂上に設置された三角点は、ハイカーにとって山頂の目印であり、登頂記念にタッチする人も多い。特に、一等、二等、三等三角点は、明治・大正時代に大変な苦労をして、担ぎ上げられたものだ。そんな大切な三角点が欠けたり、ペンキが塗られていると残念でならない。 |
き損された三角点標石 |
三等三角点 「葛城山1」 大阪府河南町 |
三等三角点 「木津」 兵庫県猪名川町 |
三等三角点 「林山」 神戸市中央区 |
測量法第22条 測量標の保全 |
測量法では、「何人も、国土地理院の長の承諾を得ないで、基本測量の測量標を移転し、汚損し、その他その効用を害する行為をしてはならない。」と規定される。もしこれに違反し、三角点を移転、き損した場合には「2年以下の懲役または5万円(2002年から改正100万円)以下の罰金に処する」(同法第61条)とある。 |
三角点を大切にしよう。 |